嗅覚
起きている出来事は、何か同じ点と点で、繋いでいくと一つの方向へ進んでおり、
あぁ、これだったのか、とあとでわかる
あとでわかるのだけど、なにか、においのようなものがあり、目のもっと後ろの方で、それがなんなのか、ほんとうはわかっているんだと思う
わかっているのは、わたしではなく、わたしでもある、わたしで、
わかるというのは、最初に感覚のほうであるので、理由や理屈がないので、説明もできず、小さなわたしとしては理解できていないけれど、わかっている
わたしはただ、なかよくなりたかった、なかよくしたかった
上も下もないのによくわからないままそうされて悲しかった
悲しかったから引っ込んだ
そしたら何も見えなくなった
そして
またここにきた
わたしはただなかよくなりたかっただけ
だから、そうする
世界は美しいよ
分かち合いたい
それぞれの地平の先で
以上。